お米の美味しさは、炊き方も大事ですが、「稲は土で作れ」と言われるくらいお米作りでは「お米が育つための田の土」が重要です。当農園のお米が育つ田は、もみ殻くん炭を散布しての床土作りをしています。
もみ殻くん炭は土壌改良材としての効果が期待されており、入れることで水が腐りにくく、酸素を豊富に取り込み、植物の根に良い影響を与える微生物が増えます。その微生物たちが活発に活動する土壌を作ることで、稲の生成が促され栄養が行きわたるようになります。だからこそ、お米は特別に美味しくなるんです。
お米作りに適した土にはいくつか条件がありますが、そのひとつが、稲の生長に必要な養分が豊富に含まれていることです。
当農園のお米が育つ田には、一般の肥料に比べて「窒素」や「リン酸」を多く含んでいるバイオ堆肥を使用しています。秋の刈取り後、バイオ堆肥を田に散布し耕運しています。(1反あたり200kgのバイオ堆肥を使用)そうすることで稲わらの分解を促進させ、稲わらとして出された今年の養分を次の年の土作りへと還元しています。
バイオ堆肥でも養分の面から土の「地力」をアップさせ、美味しいお米作りに繋げています。
混ざりの有る品種と、混ざりの無い品種をご存知ですか?
実は、世の中で売られている「コシヒカリ」には、コシヒカリ以外の種類の花粉が混ざってしまっている“ミックス種”が存在しています。
もちろん生産者は気づいていませんし、気づくことも難しいです。当農園のお米は、相馬市赤木地区で30年間コシヒカリだけを作付けしています。他品種と混ざることがないよう、しっかり管理しています。
だからコシヒカリ本来の美味しさが味わっていただけるのです。
稲の生長に必要な養分のひとつに「リン酸」があります。リン酸は植物の細胞を構成する成分として、開花・結実に役立ち、稲穂を大きく元気に育てるために必要です。しかし、土の中で水に溶けたリン酸は、金属成分(鉄・カルシウムなど)と結合し、肥料として効かなくなってしまいます。通常では効きにくいリン酸の効果を最大限に引き出すのが「Mリン農法」です!リン酸の効果が減少することを防ぎ、稲の生長に必要な成分をロスなく吸収させることが可能となるのです。梅雨時期にはリン酸を効かせて、光合成活動を促進し、日照不足による代謝不良を補っています。倒伏しにくい稲の茎を保持させるため散布しています。
肥料は一度散布したら終わりではなく、不足した養分を補うために追加で与えていきます。
土壌や作物の活性化に欠かせない養分のひとつ「マグネシウム」は、植物体内に吸収されたり雨に流されたりすることで、土壌中から自然に失われます。マグネシウムが不足すると、葉緑素の生成が低下し光合成が衰えて炭水化物(お米の主成分のデンプンなど)の合成が減ってしまうため、土壌と作物にとって補充が不可欠です。
稲はマグネシウム肥料が無くても育つことは育ちますが、当農園では6~7月に稲の育成状況を見ながら、適切な量の肥料を散布する「ひと手間」をかけ、美味しいお米を育てています。
美味しいお米を育てる水は、きれいな水でなければいけません。
当農園のお米は、相馬市赤木地区で作付けをしていますが、そこでは川から流れる水ではなく、地下水(地下70mから汲み上げている)を使用しています。定期的に水質調査を実施し、安全性を確認している水です。
田んぼ作りの第一歩は、水の確保と言われます。春の田植え~秋の稲刈り前までの間、継続して水管理を行うので、豊富な水が必要になります。水が無い場所では稲作ができません。豊かで良質な地下水があるおかげで、美味しいお米を作ることができるのです。
収穫した玄米の中には、実は様々な異物が混入しています。例えば小石や雑草の種、籾摺り時に取り除ききれなかった籾、色の悪いお米、病害虫の被害により一部が黒くなったお米などです。当農園ではこれらの異物を自動で選別してくれる機械を導入しています。
このようなものが混ざっていると、お米の等級の評価に関わってきます。
当農園では選別機を導入した2007年から毎年、1番等級の高い「一等米コシヒカリ」の評価をいただいています。玄米も白米も、良質な一等米をお届けいたします。
お米の美味しさには、貯蔵の方法も関係します。
保管の温度や湿度が高いほど品質の悪化に繋がるため、当農園では12℃の低温と一定の湿度が保たれる大型冷蔵庫で玄米のまま保管しています。30kg袋で約200袋入る大きさです。
カビや害虫の発生も防ぎ、食味を落とすことなく保管でき、安全で美味しいお米を1年通して安定的に提供することができます。
白米を購入する時は、精米年月日をチェックしていますか?
精米後のお米は酸素に触れることにより、脂肪分が酸化し食味が低下していくので、できる限り新しい日付けのものを選ぶところをおすすめします。
精米したての美味しさを味わっていただけるよう、当農園ではご注文いただいてから精米し、袋詰めをしています。(もちろん玄米のままでも発送可能です。)